源さんの独り言
2005/12/06
もの造りへのこだわり 〜その2〜
「ニプロンの品質」
「企業の存続」これこそが各企業の大いなる課題です。存続することは、世の中の変化に対して対応し続けると言うことです。従って、企業も存続するためには「環境への対応」が重要です。あらゆることに対応が求められるのですが、その中でも最も重要な要素が「品質」・「コスト」・「納期」と言えます。
今回は、「品質」について語り、次回では「改善」について述べてゆきます。どこまで行っても終わりがありません。「良くなった。」と自己・自社満足しても困ります。コツコツと亀のように進み、時にはウサギの如くジャンプもしながら、ひたすら前を向いて前進するのみです。故に辛く・楽しくない活動に思えてきます。
そこで、面白くする方策を捻出することで活気ある面白い活動に知恵を絞ってみました。
「継続は力なり」です。決して諦めず・必ず良くなると信じて活動し続けることが重要と思います。
1.TQM活動
かつて、「ZD運動」・「QC活動」と日本の品質管理活動は順調に成長し「TQC活動」へと飛躍してきました。ところが、この頃でしょうか?バブルが弾け、長期の不況期に入った時点から誰とはなしに「TQC」への軽視や排除があったように感じます。先の見えない不安から見えることのみを行う風潮が出てきたと思います。また、みんなが余裕を失っていたようにも感じます。ここに来て少し景気に上昇傾向を感じて思うことは、知らないうちに皆が萎縮していないか?です。「長い不況期の間にこじんまりとした人間になっていないか?」です。
従って、敢えてこの時期にQCサークルの勉強会を実施し、TQCからTQMへと一気に臨んでいます。自主的活動と言へどもサークルへの任せっきりはダメです。待てません。そこで、TQMにてマネジメントの一環を担ってもらうこととしました。部門長の課題の一部をやってもらえば最高です。これは、当然ですが教育が非常に大きな課題となっています。一般社員やパート社員のレベルを上げていく手段の一つとなっています。
2.一般社員の中級教育
当社は「電源メーカー」です。そこで、当社取り扱っている電源そのものを学ぶために電源学校というものがあるんです。初級・中級・上級と3段階のクラスがあり、それぞれの卒業試験に合格したメンバーが次の講師として教育を行います。日本人の日本語のように「電源メーカー」には、「電源」の国語が必要なのです。
ところが、エンジニア系の人は何ら問題がありませんが、製造現場の女子社員には少々分野が違います。もの造りへのこだわりとして現場では現場の教育が必要なのです。そこで、製造部門では女子社員の戦力化として製造中級コースを用意させています。
3.一般社員の上級教育
製造部門長クラスの人は、今月から「ニプロン品質憲法」の製作に着手しました。この研修は、「マネジメントの教育」と「製造・検査要領の見直し」にあります。マネジメント教育にて人間の幅を広げ、現実の現場の再確認(現在の見直し)にてより良い方向への再構築を意味しています。船が航海を終えた後の船底は貝殻で溢れています。定期的な船底の清掃が必要なように現場の見直しも定期的な見直しが必要と思っています。各部門にて、規程や標準を定めるのは人間です。また、それを実行するのも人間です。ゆえに、人間が成長し、規程・標準を変えてこそよりよくなって行きます。その意味にて、わが社の社員レベルが上昇しなければ品質の上昇はできません。社員全員のレベルを上昇させるシステム化を再構築しています。
ここで気づくことは、最後は「人」です。社員を大切にしながらも厳しさを持った社員教育と、「やればできる」との思いを培って行きたい。
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