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電源の寿命はどのぐらいですか?
電源の寿命は、周囲温度、埃の多さ、使用時間、ディレーティングなどによって大きく変わります。

1.周囲温度
電源の重要部品である電解コンデンサは熱に弱く、高温での使用は電解コンデンサの寿命を縮めます。周囲の温度は、電解コンデンサの寿命、すなわち電源の寿命に大きく関わってきます。

電解コンデンサの推定寿命
温度による寿命への影響は、静電容量の減少、損失増大となって現れます。これらの現象は、電解液が封口部を通して徐々に外部に拡散することに起因しており、実験的に次式が成立します。

電解コンデンサの推定寿命
Lo : 最高使用温度における有効寿命(H)
Lx : 実使用時の推定寿命(H)
To : 製品の最高使用温度(℃)
Tx : 実使用時の周囲温度(℃)
K : 温度加速係数

この関係式は、温度と化学反応速度に関して成立するアーレニウスの化学反応律則式に類似しており、温度とアルミ電解コンデンサの寿命との関係のアーレニウス則と呼ばれています。

ここで温度加速係数Kは、最高使用温度以下とした場合はK≒2として計算することができます。例として、105℃で2000時間保証のコンデンサを使用し、 実際の使用温度を55℃と想定してコンデンサの推定寿命を求めると、64,000時間となります。
また、使用温度が10℃上昇した場合の推定寿命は 32,000時間となります。つまり、コンデンサの使用温度が10℃上昇すると寿命は半減してしまいます。電源の寿命を延ばすためには、実使用時の周囲温度をできるだけ低く設定することが条件となります。

2.埃の多さ
埃の多さは特にファンの寿命に関わってきます。ファンの周囲や軸に埃がからみつき、回転を妨げ、結果的に電源内部の温度が上昇し寿命が短くなってしまいます。

3. 使用時間
電源を使いっぱなしにすると、やはり寿命が短くなります。とはいえ、使わずに放置しておいても劣化してゆきます。これは電源内部の電解コンデンサは、長時間放置しておきますと、陽極箔の酸化皮膜と電解液が化学反応を起こして劣化してしまうためです。

4.ディレーティング
ディレーティングとは、部品や機器の信頼性を高めるために、最大定格あるいは最大出力よりも低めにして用いることです。電源に関していえば最大定格ギリギリで使うよりも、やや低めに出力させた方が電源の寿命は長くなります。一般的に電子部品は、その動作温度,電圧,電流に対して指数関数的に寿命が変化します。
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